いよいよ本格始動!「医食同源米によって我が国の国難を解決するためのコンソーシアム」設立総会及び説明会を開催
2023年4月1日に設立された「医食同源米によって我が国の国難を解決するためのコンソーシアム」の設立総会及び説明会を、11月14日に東京會舘で開催しました。
当日は「官」(行政)・「学」(学識経験者)・「産」(コメの生産者、精米業者、流通業者、実需者)・「消」(個人または法人による消費者)の各方面から会場に150名、オンラインで140名が出席。コンソーシアムの趣意や今後の活動、医食同源米について理解を深める機会となりました。
<当日の配布資料>
ttps://drive.google.com/drive/u/1/folders/1oDWRUJG1P4fGj4ODBC7Gh_mC_vVCjDs0
<配信映像(約1時間40分)>
https://www.youtube.com/watch?v=g2lZeWWfCRg
<ダイジェスト映像(約2分)>
https://www.youtube.com/watch?v=O2aGzao9hWc
【設立総会】
説明会に先立って、本コンソーシアムの会員を対象に行われた設立総会では、まず設立発起人である東洋ライス株式会社代表取締役・雜賀慶二が挨拶。その後、世話役の東洋ライス株式会社・江原が、本コンソーシアム規約の修正について説明を行いました。
また『官・学・産・消』それぞれの分野から選ばれた8名の代表会員が紹介されました。2024年3月まで代表会員を務めることとなります。
分野 | ご所属・役職 | 氏名 |
官 | 大阪府泉大津市 市長 | 南出 賢一 |
学 | 東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター センター長 東北大学加齢医学研究所 教授 | 瀧 靖之 |
産 | 【生産者】十和田アグリ株式会社 代表取締役 | 竹ヶ原 直大 |
【精米業者】有限会社土屋米穀店 専務取締役 | 土屋 安弘 | |
【流通業者】みらい米市場株式会社 代表取締役 公益財団法人流通経済研究所 主席研究員 | 折笠 俊輔 | |
【実需者】株式会社Wakiya 代表取締役 | 脇屋 友詞 | |
消 | 【法人】住友林業株式会社 代表取締役執行役員副社長 | 佐藤 建 |
【個人】一般社団法人グランド・マザー 代表理事 | 前島 由美 |
【説明会】
発起人挨拶
設立総会に続き、10時30分からは半農半歌手として活躍するYae氏の司会進行で説明会を開催。最初に設立発起人の雜賀が本コンソーシアムの趣旨について説明を行いました。
「今、食べている白米を医食同源米に変えていただき、これからの日本社会を支える子どもや、子どもを生む妊婦の健康度を高め、国民の健康寿命を伸ばしたい。さらに病気で困っている人の救済や自給率の問題など、医食同源米によって国難を解消するというのが私の構想です。ぜひ官・学・産・消の皆さんの力を借りて、オールジャパンで推進していきたいと思います」という言葉に、会場からは賛同の拍手が送られました。
本コンソーシアムの概略説明及び代表会員紹介
次に、世話役の江原から本コンソーシアムの概略について説明を行いました。
「本コンソーシアムの目的は、全国または地方自治体レベルで『官・学・産・消』が一体となって医食同源米を普及し、我が国におけるさまざまな国難の解決をめざすもの。医食同源米とは特定の商品名を指すものではなく、健康成分が含まれる亜糊粉層を残して無洗米に加工された白米、分搗き米の無洗米、発芽玄米の無洗米、玄米のロウ層を除去した無洗米に加工された玄米を指すもの。最も大切なことは誰もがおいしく食べ続けられる米のことです」との内容に、うなずく参加者の姿も見られました。
また本コンソーシアムにおける『官・学・産・消』の役割について、「『官』は学校給食や高齢者施設などを通じた医食同源米の提供による市民の健康増進、『学』は医食同源米を継続的に摂取することによる健康効果の研究や医食同源米の改良、『産』は外食店舗などで医食同源米の提供による市民の健康増進、『消』の皆様は医食同源米を理解して消費者の立場から積極的に家庭や企業食堂などで食べていただき、人々に伝えていただくことなどです」と説明。HPなどで情報共有を行っていくことや、各方面で今後チャレンジしたい取り組みについては本コンソーシアムが全力でサポートすることについても説明しました。
その後、代表会員を務める方々の発表があり、記念撮影を行いました。
ご来賓紹介、来賓代表挨拶
この日の説明会には12名の来賓の方々が出席。その代表として、新潟食料農業大学学長であり元農林水産事務次官、内閣総理大臣補佐官の渡辺好明氏が登壇し、「米は世界で一番優れた食品。米は炊飯だけにとどまらず、例えば玄米を粉状にして食料にすることができれば、発展途上国をはじめとする世界の多様な食文化を維持する形で米を普遍的な栄養食として広げることができます。その結果、今後100億人に達するであろう地球上の人々を救うことができるでしょう。また水田を維持し、地域社会を維持することもできます。雜賀さんの活動に賛同し、本コンソーシアムが日本だけではなく世界の飢餓と健康と文化に貢献されることを期待します」と挨拶しました。
大阪府泉大津市の活動事例
続いて、「医食同源米」を活用した活動事例について発表が行われました。
はじめに「市民の健康増進を実現する、産官連携について」と題して大阪府泉大津市市長、南出賢一氏が登壇。泉大津市の概要について説明した後、農地が2.4%しかないことに触れ、「人口が多く農地が少ない都市では米の価格が上がって奪い合いになりかねず、持続可能性が期待できない」と話し、食糧問題の解決の背景には都市部から農村部に働きかけて共存共生をする必要があると強調。泉大津市は現在、和歌山県橋本市をはじめ北海道から沖縄まで6つの農村と連携し、有機米や特別栽培米を作ってもらっています。「きちんとした消費出口を作り、安心して米の生産を続けてもらうことは日本の農業にとって重大な課題」と訴えました。
また市独自で「健康づくり推進条例」を制定。「食育の増進」「健康リテラシーを高める」「一人ひとりの健康状態の見える化」などの指針を背景に取り組む食育の一環として、「マタニティ応援プロジェクト」の説明を行いました。これは妊婦に対して出産月まで金芽米を毎月最大10kgプレゼントする取り組みで、「95%以上の方が満足しています」と発表。また18歳以下の子どもがいる家庭に対して金芽米を子ども1人あたり5kg提供する事例や、オーガニック給食をめざした取り組みも発表されました。
最後に「川上の農村部から川下の消費者までブリッジをかけて、自然環境によく栄養価の高い米を提供することで日本の米を守り、人々が健康になる。その大きな柱となるのが医食同源米であり、この取り組みは日本人の健康と農業を守る素晴らしい取り組みだと確信しています。ぜひとも心をひとつにして日本を守り、世界に貢献するための取り組みを進めていきましょう」と力強いメッセージを発信し、参加者から大きな拍手が送られました。
福岡市の保育園給食での活動事例
2つめの活動事例として、中村学園大学短期大学部食物栄養学科管理栄養士・医学博士の森脇千夏氏が「医食同源米による実証研究 新型コロナ及びインフルエンザ罹患率の低下」と題し、福岡市の保育園で行った「野菜100g以上食塩相当量2g未満残食ゼロ」の取り組み事例を発表しました。
残食がある=栄養が不足していることや、子どもの頃の食習慣や嗜好に注意を払わねばならないこと、また「玄米を食べたネズミはガンマオリザノールの作用で高脂肪食を食べなくなる」という他大学の研究結果に基づき、保育園の給食に金芽米を取り入れたと経緯を説明。金芽米の味について子どもたちから「(おいしいから)歯が喜んでいる」との声があったことや、米の食味のおかげでおかずの味付けを減塩にできたこと、残食数が減ったことなどの実証例を発表しました。
また他の保育園に比べてインフルエンザや新型コロナウイルス感染症の感染例が少ないという状況について、医食同源米の提供や残食数の減少との関連も現在研究を進めている、という説明も行われました。最後に「米の質に配慮することは、子どもたちの食嗜好や健康維持によい影響を与えるのではないか」と話し、ご飯を中心とした日本型食生活の重要性についての話で締めくくりました。
自らの体験談による事例
3つめはOBCラジオ大阪アナウンサー、原田年晴氏が「医食同源米による健康談」を発表しました。6年前に悪性リンパ腫を発症し、半年間にわたる抗がん剤治療を行って復帰したものの、半年もたたないうちに再発。2年半に及ぶ複数の抗がん剤治療を行った結果、医師に「これで最後と言われた抗がん剤が効かなかった」と宣告されて、死を覚悟したそうです。その直後に出会った医食同源米によって奇跡的に回復したことを報告し、「今、こうして健康でいられるのも米のお陰」と笑顔で語りました。また、治療中の高価な薬剤の話にも触れ、「自分が病気になったことで、医療費が増えていることを実感した。あらためて食生活の大切さや栄養の重要性を考えるようになった」と話しました。
終わりに
今後、「官・産・学・消」の各分野で活動を推進いただく予定ですが、具体的なイメージが湧きにくい点もあることと存じます。
私ども世話役は、会員の皆さまのご希望を形にするための様々なサポート、また、当コンソーシアムHPにて、皆さまの情報を発信させていただきたいと存じます。
医食同源米の普及を通じた国難の解決に向けて、文字通り「オールジャパン」で取り組む所存でございますので、まずはお気軽にご相談いただけますと幸いです。
TEL:03-3572-7553
お問い合わせフォーム:https://form.run/@kokunan-consortium-contact